- ✨ 脱落(エリジョン/連続子音の簡略)ってなに?
- 🧠 どうして音が落ちるの?(やさしい理由)
 - 🔍 まずは有名な例(耳で確認)
 - 📌 起きやすい場所(コツの要約)
 - 👅 発音のコツ(舌・口・息・声)
 - 🧩 例で身につける(IPA・カタカナ・ポイント)
- 1) left back /lɛft bæk/ → lef(t) back
 - 2) next please /nɛkst pliːz/ → nex(t) please
 - 3) friend’s story /frɛndz ˈstɔːri/
 - 4) must be /mʌst biː/ → mus(t) be
 - 5) just now /dʒʌst naʊ/ → jus(t) now
 - 6) last week /læst wiːk/ → las(t) week
 - 7) send me /sɛnd miː/ → sen(d) me
 - 8) good night /ɡʊd naɪt/ → goo(d) night
 - 9) I want to /aɪ wɑnt tuː/ → I wan(t) to(→ wanna)
 - 10) exactly /ɪɡˈzæk(t)li/ → exac(t)ly
 - 11) handbag /ˈhæn(d)bæɡ/ → han’bag
 - 12) grandpa /ˈɡræn(d)pɑː/ → gran’pa
 
 - 🗣️ 練習ルーティン(3分でOK)
 - 🧪 場面別の考え方
 - ❓ よくある誤解
 - 📖 クラスの小話(エピソード)
 - 📝 仕上げミニドリル(コピペで毎日1分)
 - ✅ まとめ(今日の“できた!”)
 - ✨エリジョン(脱落)を使った日常英文10選
 - 例文1 Our left back played really well today.
 - 例文2 Next, please step forward to the counter.
 - 例文3 I loved my friend’s story about the trip.
 - 例文4 We met last week near the station.
 - 例文5 I saw him just now, near the café.
 - 例文6 It must be your umbrella.
 - 例文7 I want to ask you something.
 - 例文8 I want to leave just now, but I can’t.
 - 例文9 We talked about my friend’s story last week.
 - 例文10 Tickets? Next, please—line is moving.
 - ✅使い方メモ
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✨ 脱落(エリジョン/連続子音の簡略)ってなに?
英語は、速く・なめらかに話すと、となり合う子音どうしがぶつかって一部の音が弱くなったり、ほとんど聞こえなくなることがあります。これを脱落(elision)と呼びます。
ここで大切なのは、「わざと落とす」のではなく、**“速さと連結(リンキング)の結果そう聞こえる”**ということ。ゆっくり丁寧に言えば音は現れます。
🧠 どうして音が落ちるの?(やさしい理由)
- 息の流れを止めないため:/t/ や /d/ は息をいったん止める音。後ろにも子音が来ると止めにくいので弱くなります。
 - 口と舌のショートカット:舌を何度も止めない・はじかないほうが楽で速い。
 - 意味は文脈で分かる:少し落ちても聞き手は理解可能。
 
🔍 まずは有名な例(耳で確認)
- left back → lef(t) back(/t/ がとても薄い)
 - next please → nex(t) please(/t/ が弱化)
 - friend’s story → frien(d)’s story(/dzst/ が一塊に)
 - last week → las(t) week
 - just now → jus(t) now
 - must be → mus(t) be
 - I want to → I wan(t) to(→会話では wanna とも聞こえる)
 
ポイント:「落とす=正解」ではない。「結果そう聞こえる」が本体。テストやスピーチでははっきり発音してOK。
📌 起きやすい場所(コツの要約)
① /t/ と /d/ が弱くなりやすい
- 語末 /t/・/d/ + 次も子音:jus(t) now, las(t) week, sen(d) me
 - 前後で舌の位置が似ている:grea(t) place(/t/ が薄まる)
 
② 連続子音クラスターの整理
- /ndz/ + /st/:friend’s story → /d/ がほぼ消え、一塊に。
 - /kst/ + 子音:ne/x/t please → neks please。
 
③ よく起きる口語化
- and → an(d):bread and butter → bread ’n butter
 - want to → wanna/going to → gonna/got to → gotta
- ※書き言葉では正式でないことが多い。
 
 
👅 発音のコツ(舌・口・息・声)
/t/ を薄くする
- 舌:上前歯のうしろ(歯茎)へ軽くタッチ
 - 息:一瞬だけ止めてすぐ流す
 - 声:無声音。後ろの子音へ早送りで合流
 
/d/ を薄くする
- 舌:位置は /t/ と同じ
 - 声:有声音(声帯が震える)
 - 息:止めずににじませるように次へ
 
🧩 例で身につける(IPA・カタカナ・ポイント)
1) left back /lɛft bæk/ → lef(t) back
- カタカナ:レフ バック
 - ポイント:t + b が連結して /t/ が薄い
 
2) next please /nɛkst pliːz/ → nex(t) please
- カタカナ:ネクス プリーズ
 - ポイント:/st p/ のぶつかり
 
3) friend’s story /frɛndz ˈstɔːri/
- カタカナ:フレン(ズ) ストーリィ
 - ポイント:/ndz st/ が一塊、/d/ がほぼ消える
 
4) must be /mʌst biː/ → mus(t) be
- カタカナ:マス ビー
 - ポイント:/st b/ で /t/ が弱化
 
5) just now /dʒʌst naʊ/ → jus(t) now
- カタカナ:ジャス ナウ
 - ポイント:/st n/ 接続
 
6) last week /læst wiːk/ → las(t) week
- カタカナ:ラス ウィーク
 - ポイント:/st w/ で /t/ が薄い
 
7) send me /sɛnd miː/ → sen(d) me
- カタカナ:セン ミー
 - ポイント:/d m/(舌→両唇鼻音)で舌停止が減る
 
8) good night /ɡʊd naɪt/ → goo(d) night
- カタカナ:グッ ナイト
 - ポイント:/d n/ で /d/ が薄い
 
9) I want to /aɪ wɑnt tuː/ → I wan(t) to(→ wanna)
- カタカナ:アイ ワナ
 - ポイント:頻出の口語化
 
10) exactly /ɪɡˈzæk(t)li/ → exac(t)ly
- カタカナ:イグザク リー
 - ポイント:/ktl/ の三連で /t/ が弱化
 
11) handbag /ˈhæn(d)bæɡ/ → han’bag
- カタカナ:ハンバッグ
 - ポイント:/ndb/ の /d/ 消失がち
 
12) grandpa /ˈɡræn(d)pɑː/ → gran’pa
- カタカナ:グランパ
 - ポイント:会話で定番の簡略
 
🗣️ 練習ルーティン(3分でOK)
ステップ1:ゆっくり→普通→速く
- just now:ジャスト ナウ → ジャス ナウ → ジャス ナウ
 - last time:ラスト タイム → ラス タイム → ラス タイム
 
ステップ2:リズムを先に作る
- 手拍子 da-da | da(タタ|タ)→ NEKS|PLEASE を乗せる
 
ステップ3:ミニ早口言葉
- left back, last bus, best place(舌を何度も止めない!)
 
合言葉:止めない・流す・つなぐ。舌は軽くタップ、息は出し続ける。
🧪 場面別の考え方
会話
- 自然に弱化・脱落が起きる。無理に強くしない。
 
歌・ラップ
- リズム優先で大胆な省略もあり。
 
スピーチ・朗読・試験
- 明瞭さ優先。/t/ /d/ をしっかり出してOK。
 
学習の順番
- フル発音を知る → 2) 連結・弱化を知る → 3) 速さの中で自然に出す
 
❓ よくある誤解
- 「/t/ はいつも言わない」 → ×:次が子音で速い時に弱くなるだけ。
 - 「省くと失礼」 → ×:英語のリズムの性質で、失礼ではない。
 - 「カタカナにすればOK」 → ×:カタカナは補助。息・リズム・連結がカギ。
 
📖 クラスの小話(エピソード)
小学生Aくんが先生の “See you nex(t) week!” を「ネクス ウィーク」とメモ。
後でゆっくり読むと「ネクスト ウィーク」。先生はニコッと、
「それで正解。速いと t が小さくなるだけ」。
Aくん:「“落とす”じゃなくて“小さくなる”なんだね!」
—— そう、**“結果そう聞こえる”**が本体。気づけたらレベルアップ!
サッカー好きBさんはleft back を「レフ バック」と聞いて「レフって何?」。
ゆっくり left back と確認して納得。速い英語はつながって聞こえるだけ、耳が成長した瞬間でした。
📝 仕上げミニドリル(コピペで毎日1分)
練習カード
- last week → las(t) week(ラス ウィーク)
 - just now → jus(t) now(ジャス ナウ)
 - must be → mus(t) be(マス ビー)
 - left back → lef(t) back(レフ バック)
 - friend’s story → frien(d)’s story(フレン’ズ ストーリィ)
 - send me → sen(d) me(セン ミー)
 - good night → goo(d) night(グッ ナイト)
 - I want to → I wan(t) to(アイ ワナ)
 - exactly → exac(t)ly(イグザク リー)
 - handbag → han(d)bag(ハンバッグ)
 
✅ まとめ(今日の“できた!”)
- 脱落(エリジョン)は、速さ+連結の自然な産物。
 - /t/ /d/ は次が子音だと特に弱くなりやすい。
 - まずフル発音→弱化の知識→自然運用の順で身につく。
 - 「落とす=正解」ではなく、**“そう聞こえる”**のが英語らしさ。
 
✨エリジョン(脱落)を使った日常英文10選
例文1 Our left back played really well today.
- (lɛf(t) | bæk | pleɪd | ˈrɪəli | wɛl | təˈdeɪ)
 - イントネーション(↘︎ 事実報告)
 
✅日本語訳
- 左サイドバック(ディフェンダー)は今日とても良いプレーでした。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- アー レフ バック プレイド リアリィ ウェル トゥデイ↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- left back:/t/ が b の前でとても薄くなり lef back に近い。
 - 速い会話では /ftb/ の連続を滑らかにするため、/t/ を短く軽く触れるだけにする。
 
🔍リンキングの説明
- left‿back:/f/→/b/ へ息を切らずに移行。/t/ はごく短い軽タップ。
 
例文2 Next, please step forward to the counter.
- (nɛks(t) | pliːz | stɛp | ˈfɔːrwərd | tə | ðə | ˈkaʊntər)
 - イントネーション(↘︎ 案内・指示)
 
✅日本語訳
- 次の方、カウンターまでお進みください。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- ネクス プリーズ ステップ フォワード トゥ ザ カウンター↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- next please:/st p/ が連続し、/t/ が弱化して nex please に近い。
 - /t/ を強く止めず、/s/ から p へ連続的に移すと自然。
 
🔍リンキングの説明
- please‿step:無声子音連結で息を止めない運びがカギ。
 
例文3 I loved my friend’s story about the trip.
- (aɪ | lʌvd | maɪ | frɛn(d)z | ˈstɔːri | əˈbaʊt | ðə | trɪp)
 - イントネーション(↘︎ 叙述)
 
✅日本語訳
- 友だちの話(エピソード)がとても好きでした。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- アイ ラヴド マイ フレンズ ストーリィ アバウト ザ トリップ↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- friend’s story:/ndz st/ が一塊になり、/d/ がほぼ消えて fren’z story に近い。
 - /dzst/ の摩擦を避け、/z s/ の境界を曖昧化して滑らかに。
 
🔍リンキングの説明
- friend’s‿story:有声の z → 無声 s への切替で息は連続。
 
例文4 We met last week near the station.
- (wi | mɛt | læs(t) | wiːk | nɪr | ðə | ˈsteɪʃən)
 - イントネーション(↘︎ 報告)
 
✅日本語訳
- 私たちは先週、駅の近くで会いました。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- ウィ メット ラス ウィーク ニア ザ ステーション↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- last week:/st w/ の連続で /t/ がとても薄くなり las week に近い。
 - /t/ を止めず、/s/→/w/ に口を丸めながら移行。
 
🔍リンキングの説明
- met‿last, last‿week:語末子音→語頭子音の連結で滑らかに。
 
例文5 I saw him just now, near the café.
- (aɪ | sɔː | hɪm | dʒʌs(t) | naʊ | nɪr | ðə | kæˈfeɪ)
 - イントネーション(↘︎ 近況報告)
 
✅日本語訳
- たった今、カフェの近くで彼を見かけました。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- アイ ソー ヒム ジャス ナウ,ニア ザ カフェ↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- just now:/st n/ の接続で /t/ が弱化し jus now に近い。
 - /t/ を無理に破裂させず、/s/ から n へ鼻への切替を素早く。
 
🔍リンキングの説明
- him‿just, just‿now:連結で母音挿入なし、息は継続。
 
例文6 It must be your umbrella.
- (ɪt | mʌs(t) | biː | jʊr | ʌmˈbrɛlə)
 
- イントネーション(↗︎ 推量・確認)
 
✅日本語訳
- それはあなたの傘に違いありませんね。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- イッ マス ビー ユア アンブレラ↗︎
 
🔍エリジョンの説明
- must be:/st b/ で /t/ が弱化し mus be に近い。
 - /s/→b への移行で唇を素早く閉じ、/t/ は軽タッチ以下。
 
🔍リンキングの説明
- must‿be:語末→語頭の子音連結、気流を止めない。
 
例文7 I want to ask you something.
- (aɪ | wɑn(t) | tə | æsk | juː | ˈsʌmθɪŋ)
 
- イントネーション(↘︎ 依頼前置き)
 
✅日本語訳
- ちょっとお聞きしたいことがあります。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- アイ ワナ トゥ アスク ユー サムシング↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- want to:/nt t/ が簡略化して wanna に近く聞こえる。
 - /t/ を強く破裂せず、n から tə へ一息で移る。
 
🔍リンキングの説明
- to‿ask:母音連続を避けず、/t/ の弱形 tə が自然。
 
例文8 I want to leave just now, but I can’t.
- (aɪ | wɑn(t) | tə | liːv | dʒʌs(t) | naʊ | bət | aɪ | kænt)
 - イントネーション(↘︎ 事情説明)
 
✅日本語訳
- 今すぐ出たいのですが、できません。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- アイ ワナ リーヴ ジャス ナウ,バッ アイ キャント↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- want to:/nt t/ の簡略で wanna 相当の弱化。
 - just now:/st n/ の接続で /t/ が薄くなる。
 
🔍リンキングの説明
- leave‿just, just‿now:子音連結で息を切らない。
 
例文9 We talked about my friend’s story last week.
- (wi | tɔːkt | əˈbaʊt | maɪ | frɛn(d)z | ˈstɔːri | læs(t) | wiːk)
 - イントネーション(↘︎ 出来事の順序)
 
✅日本語訳
- 先週、友だちの話について語り合いました。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- ウィ トークト アバウト マイ フレンズ ストーリィ ラス ウィーク↘︎
 
🔍エリジョンの説
- friend’s story:/ndz st/ が一塊になり /d/ がほぼ消失。
 - last week:/st w/ で /t/ が弱化。
 
🔍リンキングの説明
- about‿my, friend’s‿story, story‿last:それぞれ連結で滑らか。
 
例文10 Tickets? Next, please—line is moving.
- (ˈtɪkɪts | nɛks(t) | pliːz | laɪn | ɪz | ˈmuːvɪŋ)
 - イントネーション(↘︎ 案内・誘導)
 
✅日本語訳
- チケットの方?次の方どうぞ——列が進んでいます。
 
🔊ネイティブに近いカタカナ表記
- チケッツ? ネクス プリーズ——ライン イズ ムーヴィング↘︎
 
🔍エリジョンの説明
- next please:/st p/ で /t/ が弱化し nex please に近い。
 - 速い呼びかけでは /t/ をほぼ感じさせずに s→p を連続させる。
 
🔍リンキングの説明
- Next‿please:語の切れ目を作らず、一息で伝えるのが自然。
 
✅使い方メモ
- 太字で示した箇所がエリジョンが起きやすい部分です。
 - まずはゆっくりフル発音→普通→会話速度の順で練習し、/t/ /d/ を強く破裂させない感覚をつかみましょう。
 - 息を止めない・流す・つなぐが合言葉です。
 

  
  
  
  

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