The Sound of Silenceのリエゾンとリンキング

サイモンとガーファンクル風の二人の絵 英語で歌う

Sound of Silenceの歌うコツ

 

「The Sound of Silence」は英語学習者にとって、特に「リエゾン(音の連結)」や「リンキング(単語間の音のつながり)」が多く含まれており、聞き取りが難しい曲のひとつです。

以下では、「The Sound of Silence」の歌詞から、日本人にとって聞き取りにくいリエゾン・リンキングの例を5つ選び、それぞれの発音変化や省略について詳しく解説します。


✅ 1. “Hello darkness, my old friend”

🔶問題の部分:

“my old” の部分

🔊 実際の発音:

「マイ・オールド」ではなく、
「マイヨウルド」 /maɪ joʊld/ のように発音されます。

🔍 解説:

  • “my” の最後の音 /aɪ/ と、“old” の最初の母音 /oʊ/ がリンキングします。
  • その結果、「y」のような音が挟まって「マイヨウルド」と聞こえます。
  • “d” の音も弱くなり、ほぼ聞こえません。

💡ポイント:

「母音+母音」の間に**/j/**(「イ」のような音)が入るリエゾンが発生しています。


✅ 2. “Because a vision softly creeping”

🔶問題の部分:

“because a”

🔊 実際の発音:

「ビカザ」 /bɪˈkəzə/ のように発音されます。

🔍 解説:

  • “because” の後に “a” が続くので、“because a” がつながって発音されます。
  • “cause” の最後の子音 /z/ と “a” の母音 /ə/ が連結され、**「カザ」**のように聞こえます。
  • ネイティブは “because” 自体を「ビカズ」と省略して発音することも多いです。

💡ポイント:

子音 /z/ + 母音 /ə/ の典型的なリンキングです。


✅ 3. “Left its seeds while I was sleeping”

🔶問題の部分:

“while I was”

🔊 実際の発音:

「ワライワズ」 /ˈwaɪlaɪ wəz/ に近い音になります。

🔍 解説:

  • “while” の /l/ と “I” の母音 /aɪ/ がくっつき、「ワライ」のように聞こえます。
  • “was” は弱く発音され、“wəz”(シュワ音)になります。

💡ポイント:

音がなめらかにつながるため、ゆっくり聞かないと個々の単語を認識するのが難しいです。


✅ 4. “And the vision that was planted in my brain”

🔶問題の部分:

“that was”

🔊 実際の発音:

「ザッワズ」 /ðæt wəz/

🔍 解説:

  • “that” の /t/ は次の語が子音ではなく母音で始まっているため、**脱落(t-dropping)**することがあります。
  • ネイティブの発音では、「ザッワズ」や「ザワズ」と聞こえることもあります。

💡ポイント:

“t” が弱く、ほぼ聞こえないことも。全体が流れて「ザワズ」になりやすいです。


✅ 5. “Still remains within the sound of silence”

🔶問題の部分:

“sound of silence”

🔊 実際の発音:

「サウンドブサイレンス」 /ˈsaʊnd əv ˈsaɪləns/

🔍 解説:

  • “sound of” の “of” は「オブ」ではなく、ほぼ常に弱く「アヴ」や「ブ」のようになります。
  • 全体では、「サウンダヴサイレンス」または「サウンドブサイレンス」と繋がって発音されることが多いです。

💡ポイント:

“of” の弱化がポイント。「オブ」と発音してしまうと不自然に聞こえます。


🎧 まとめ:聞き取りにくいリエゾン・リンキングの例

歌詞のフレーズ聞こえ方ポイント
my old friendマイヨウルドyのリエゾン
because a visionビカザビジョンz + 母音のリンキング
while I wasワライワズl+i のリエゾン、弱化
that was plantedザワズプランテッドtの脱落、wのリンキング
sound of silenceサウンドブサイレンス“of”の弱化・連結

📚 学習のヒント

  1. スロー再生で練習:YouTubeや音楽アプリで速度を0.75倍にするとリンキングが分かりやすくなります。
  2. 歌詞を見ながら聞く:目で確認しつつ聞くことで、音と文字のギャップを埋められます。
  3. 自分でも歌う:真似して口ずさむことで、発音のコツが自然に身につきます。

普通の会話で使うリエゾンとリンキングの例

以下では、「The Sound of Silence」に出てきた単語や表現(例:my old、because a、while I was、that was、sound of)を含めながら、日常英会話でネイティブが**リエゾン(音の連結)リンキング(音のつながり)**によって自然に話す実例を10個ご紹介します。

それぞれの例に対して、

  • ✅ 文全体
  • 🔊 ネイティブが実際に発音する際の聞こえ方(カタカナ表記+IPAも一部添付)
  • 🔍 リンキング/リエゾンの解説

を詳しく記載します。


① “He’s my old teacher.”

✅ 意味:彼は私の昔の先生です。

🔊 発音例:「ヒーズマイヨウルドティーチャー」
IPA:/hiːz maɪ joʊld ˈtiːtʃər/

🔍 解説:

  • “my old” → /maɪ joʊld/ で、/aɪ/ と /oʊ/ がつながり 「ヨウ」 のように聞こえる
  • 「マイ・オールド」ではなく「マイヨウルド」になるのが自然なネイティブの発音

② “Because a lot of people think so.”

✅ 意味:多くの人がそう思っているからです。

🔊 発音例:「ビカザロラヴピーポウ」
IPA:/bɪˈkəz ə lɑːt əv ˈpiːpl/

🔍 解説:

  • because a → /bɪˈkəz ə/ → 「ビカザ」になる(“of”の前の z + a のリエゾン)
  • lot of → 「ロラヴ」:tが脱落して“ラ”、ofが弱化して“ヴ”になる

③ “I was sleeping while I was watching TV.”

✅ 意味:テレビを見ながら寝てしまってた。

🔊 発音例:「アワズスリーピンワライワズウォッチンTV」

🔍 解説:

  • while I was → /waɪl aɪ wəz/ → 「ワライワズ」と連結(/l/+/aɪ/のリエゾン)
  • “was” の /z/ 音も非常に弱く「ワズ」ではなく「ワズ(曖昧母音)」になります

④ “That was a great movie!”

✅ 意味:あれは最高の映画だったよ!

🔊 発音例:「ザッワザグレイトムービー」
IPA:/ðæt wəz ə ɡreɪt ˈmuːvi/

🔍 解説:

  • “that” の t が落ちやすく「ザッワズ」または「ザワズ」に
  • “was a” は連結して「ワザ」のように一語のように聞こえる

⑤ “Do you remember the sound of thunder?”

✅ 意味:雷の音を覚えてる?

🔊 発音例:「ドゥユリメンバーザサウンダヴサンダー?」

🔍 解説:

  • sound of → /saʊnd əv/ → 「サウンダヴ」に
  • “of” は「オブ」ではなく、必ず「アヴ」や「ヴ」と発音(弱化+連結)

⑥ “My old car broke down again.”

✅ 意味:昔の車がまた故障したよ。

🔊 発音例:「マイヨウルドカーブロークダウン」

🔍 解説:

  • 再び登場する “my old” のリエゾン:「ヨウルド」
  • /d/ の音が弱まり、実際には「ド」より「ルド」に近くなる

⑦ “Because a friend told me.”

✅ 意味:友達にそう言われたから。

🔊 発音例:「ビカザフレントールドミー」

🔍 解説:

  • because a → 「ビカザ」:完全に一語のように聞こえる
  • ネイティブは「because」自体も「’cause」と省略することが多い →「’cause a friend」

⑧ “While I was eating, the phone rang.”

✅ 意味:食べてるときに電話が鳴った。

🔊 発音例:「ワライワズイーティン」

🔍 解説:

  • 同じく “while I was” のリンキング:「ワライワズ」
  • “eating” の “g” は落とされ「イーティン」と発音されることが多い

⑨ “That was my idea.”

✅ 意味:それは私のアイディアだった。

🔊 発音例:「ザワズマイアイディア」

🔍 解説:

  • that was → 「ザワズ」(/t/が脱落する傾向あり)
  • リズムとして流れるようにつながる

⑩ “I like the sound of your voice.”

✅ 意味:あなたの声の音が好きです。

🔊 発音例:「アイライクダサウンダヴユアヴォイス」

🔍 解説:

  • sound of → 「サウンダヴ」
  • “your” も弱くなると「ヤ」や「ユア」程度に聞こえる

✅ 最後に:リエゾンとリンキングに共通するポイント

音の組み合わせ現象
子音 + 母音音が連結する“that was” →「ザワズ」
母音 + 母音「y」「w」が挿入されることも“my old” →「マイヨウルド」
機能語(of, a, to)弱化・脱落“sound of” →「サウンダヴ」
語尾の t/d飲み込まれたり落ちる“that” →「ザッ」または消失

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