「Voulez-Vous」発音変化を会話で再現

ィスコで踊りながら今この瞬間を楽しむか、それとも何もしないかというシーン 英語で歌う

イントロ:ABBA「Voulez-Vous」の“つながる英語”

英語の歌は、単語どうしがつながる(リンキング)/弱くなる(リダクション)ことで、つづりどおりに聞こえません。ここではコーラスを中心に、学習に使いやすい短いフレーズだけ最小限引用して、実際にどう音が変わるかを5例で解説します。


例文1 Voulez-vous (aha)

✅日本語訳

・「ヴーレヴー(ねぇ、どう?)」という呼びかけ/誘い


🔊ネイティブに近いカタカナ表記

・ヴ レイ ヴー(/vuː leɪ vuː/)
・速いと「ヴレイヴー」に近づく


🔍リンキングの詳細

・voulez‿vous:語尾子音 /z/ と次語 /v/ が連続し、中間の区切りが消える
・弱母音化:/le/ が軽くなり leɪ が短くスッと通過

💡ポイント:舌・口・息・声の使い方

・/v/:上の前歯を下唇に軽く当て、息を摩擦させる(力まない)
・/uː/:唇をしっかり丸めて前にすぼめる
・語頭 /v/ と /z/ が連続しても、舌は置きに行かずリズム優先


例文2 Take it now or leave it

✅日本語訳

・「にする? それともやめる?」(=今決めて)


🔊ネイティブに近いカタカナ表記

・テイキッ(ト) ナウァ リーヴィッ(ト)
・速いと「テイキッナウァリーヴィッ


🔍リンキングの詳細

take‿it:語末 /k/ → 直後の /ɪ/ にはめ込み(破裂を弱く)
now‿or:語末子音 /w/ が次の母音へ滑る(半母音化)
leave‿it:/v/ と /ɪ/ が密着して区切れが消える
・弱化/省略:「it」の /t/ は歌や速い会話でほぼ消えることも

💡ポイント:舌・口・息・声の使い方

・/k/ は完全破裂させず、喉と舌根の圧を軽く抜いて次の母音へ
・/w/ は丸唇のまま素早くスライド
・語尾 /t/ は空気だけで触れるつもりで軽く(無声化)


例文3 Now is all we get

✅日本語訳

・「今がすべて(今しかない)」


🔊ネイティブに近いカタカナ表記

・ナウィズ オールウィ ゲッ(ト)
・流れると「ナウィゾーウィゲッ

🔍リンキングの詳細

now‿is:/w/→/ɪ/ の滑りで「ナウィズ」に
is‿all:/z/ + /ɔː/ が連結し「ゾール」に
all‿we:/l/ の舌先を離す反動で /w/ に自然合流
we‿get:語中子音列が詰まり**「ウィゲッ」**と軽く

💡ポイント:舌・口・息・声の使い方

・/z/ は有声摩擦を保ったまま次の母音に滑る(声を切らない)
・/l/ は歯茎タッチ→すぐ解放して /w/ の丸唇へ
・語尾 /t/ は弱く弾く程度でOK


例文4 Nothing promised

✅日本語訳

・「何も約束されていない


🔊ネイティブに近いカタカナ表記

・ナッシン(グ) プロミス(ト)
・速いと「ナッシン プロミス」に近い


🔍リンキングの詳細
nothing‿promised:/ŋ/ + /p/ の鼻音→破裂で区切れが薄い
・語尾弱化:「promised」の /t/ は歌/会話で脱落しやすい
・/ð/→軽いザ行寄り(歌では歯間を短く触れて即離脱)

💡ポイント:舌・口・息・声の使い方

・/ŋ/ は舌後部を上げて鼻へ息を流す(舌先は動かさない)
・/p/ は破裂を小さくし、すぐ次の母音へ
・/ð/ は歯と舌先の接触を最短にしてリズムを優先


例文5 No regrets

✅日本語訳

・「後悔はない


🔊ネイティブに近いカタカナ表記

・ノウ(ゥ) リグレッツ
・続けて言うと「ノウリグレッツ


🔍リンキングの詳細

no‿regrets:語末母音 /oʊ/ から子音 /r/ へ半母音的に滑る
・/r/ は巻かず舌先は上げず、舌全体をやや後ろへ引く英米系 /ɹ/
・/ts/(語尾):歌では軽く、破擦を強くしすぎない

💡ポイント:舌・口・息・声の使い方

・/oʊ/ は丸め→横へ形を移しながらスライド
・/ɹ/ は舌先は歯茎につけない(日本語「ラ」禁止)
・語尾 /ts/ は息を前へ軽く押し出してシャープに締める


使い方のコツ(まとめ)

  • 子音で終わる語+母音で始まる語は原則つなげる(take‿it / is‿all)。
  • 語尾 /t, d/ は歌や速い会話で弱化・脱落しやすい(leave i(t), promise(d))。
  • /w, j/(ワ行・ヤ行)は母音どうしの橋渡しに出現(now‿or / no‿…)。
  • 英語の /r/舌先をつけない後部寄りの響きで流れを止めない
  • 「正確な子音」よりもビートと伸びを優先すると、英語っぽい滑らかさに。

※著作権に配慮し、ここでは学習に必要な最小限の短いフレーズのみを引用しています。フル歌詞の掲載は控えています。

日常会話でのリンキング実例(「Voulez-Vous」由来の語彙入り)

例文1(強弱をつけて下さい)

If you TAKE it NOW or LEAVE it, it’s up to YOU.

✅日本語訳)
・「やるかやめるか、あなた次第だよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・イフ ユー テイキッ ナウァ リーヴィッ,イツ アップトゥ ユー

🔍リンキングの詳細
take‿it:語末 /k/→直後 /ɪ/ へ弱い破裂で滑る(「テイキッ」)
now‿or:/w/ が次の母音に橋渡し(「ナウァ」)
leave‿it:/v/ と /ɪ/ が密着、語尾 /t/ は軽い無放出(「リーヴィ」)
up‿to:/p/ と /t/ の子音連結、/tu/ 弱化で「トゥ」短く

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/k/ は完全破裂にしないで次の母音へ気流を流す
・/w/ は丸唇のまま素早く母音へ
・語尾 /t/ は空気だけ軽く当てる(無声化)
・“up to” は弱強でリズムを出す(up=弱、to=やや強)


例文2(強弱をつけて下さい)

NOW is ALL we GET, so let’s FOCUS.

✅日本語訳)
・「すべて。だから集中しよう。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
ナウィズ オールウィ ゲッ,ソウ レッツ フォーカス

🔍リンキングの詳細
now‿is:/w/→/ɪ/ へ滑って「ナウィズ」
is‿all:/z/ + /ɔː/ で「ゾール」に近い連結
all‿we:/l/ 解放の反動で /w/ へ自然合流
we‿get:母音→子音で間を置かず「ウィゲッ」

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/z/ は有声音を保って母音へつなげる(声を切らない)
・/l/ は歯茎タッチ→即解放
・語尾 /t/ は弱くタップして止める
・焦点語(NOW/ALL/FOCUS)を強勢で明瞭に


例文3(強弱をつけて下さい)

We signed NOTHING PROMISED, just a DRAFT.

✅日本語訳)
・「約束されたものは何もサインしていない、下書きだけだよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・ウィ サインド ナッシン プロミス,ジャスタ ドラフト

🔍リンキングの詳細
nothing‿promised:/ŋ/→/p/ の鼻音→破裂で切れ目が薄い
just‿a:子音 /st/→弱母音 /ə/ で「ジャスタ
promised 語尾 /t/ は会話で弱化しやすい

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/ŋ/ は舌後部を上げて鼻腔へ息を流す
・/p/ は小さな破裂に留めて次の母音へ
・“just a” は弱強ではなく弱弱寄りで流すと自然


例文4(強弱をつけて下さい)

I have NO REGRETS about that CHOICE.

✅日本語訳)
・「その選択後悔はないよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・アイ ハヴ ノウ リグレッツ アバウッ ザッ チョイス

🔍リンキングの詳細
no‿regrets:/oʊ/→/ɹ/ へ半母音的スライド(「ノウ…」)
about‿that:/t/→/ð/ で軽く接続(「アバウッ」に近い)
that‿choice:/t/→/t͡ʃ/ の隣接で間を空けない

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/ɹ/ は舌先を歯茎につけない(日本語ラ行NG)
・/oʊ/ は丸→横へ口形スライド
・/ð/ は歯と舌先の接触を最短で即離脱


例文5(強弱をつけて下さい)

At the café I joked, “VOULEZ-VOUS a COFFEE?”

✅日本語訳)
・「カフェで冗談っぽく『ヴーレヴー、コーヒー?』って言った。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・アッ ザ カフェ アイ ジョウクト,ヴ レイ ヴーコーフィー

🔍リンキングの詳細
voulez‿vous‿a:/z/→/v/→/ə/ の連結で「ヴレイヴーア」
at‿the:/t/→/ð/ で軽接続(「アッ」)
vous‿a:母音連続は /w/ なしで短く通過

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/v/ は上歯×下唇で柔らかく摩擦
・/uː/ はしっかり丸唇で前にすぼめる
・借用表現はリズム優先で滑らかに


例文6(強弱をつけて下さい)

Could you TAKE it downstairs for me, PLEASE?

✅日本語訳)
・「下の階までそれ運んでくれる?お願い。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・クジュ テイキッ ダウンステアズ フォーミー,プリーズ

🔍リンキングの詳細
take‿it:/k/→/ɪ/ の弱破裂で一拍(テイキッ
could‿you:/d/→/j/ で「クジュ」化
for‿me:/ɹ/ → /m/ の連続、/fər/ の弱化で「フォーミー」

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/dʒ/ っぽくならないよう、軽い /dj/ を意識
・“please” は語尾 /z/ を有声で伸ばしすぎない
・依頼は please強勢で丁寧さを示す


例文7(強弱をつけて下さい)

Decide NOW or we’re LEAVING.

✅日本語訳)
・「すぐ決めて。でないと出るよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・ディサイド ナウァ ウィア リーヴィン

🔍リンキングの詳細
now‿or:/w/ が橋渡し(ナウァ
or‿we’re:/r/→/w/ の連続で隙間がない
leaving:語末 /ŋ/ は鼻音、/v/ と混ぜない

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/w/ は唇丸めを保って素早く移行
・/ŋ/ は舌先は下げたまま後部で閉鎖
・命令・警告は NOW/LEAVING強勢


例文8(強弱をつけて下さい)

If ALL we need is time, we’ll GET it.

✅日本語訳)
・「必要なのがそれだけなら、手に入るよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・イフ オールウィ ニーディズ タイム,ウィル ゲッ イッ

🔍リンキングの詳細
all‿we:/l/ 解放→/w/ へ自然連結(「オールウィ」)
need‿is:/d/→/ɪ/ で連結(「ニーディズ」)
we’ll‿get:/l/→/g/、間を空けずに一息

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/l/ は素早く離す(舌先を残さない)
・/d/ は完全破裂せず次の母音へ
・内容語 ALL/GET強勢でメリハリ


例文9(強弱をつけて下さい)

They PROMISED NOTHING, but delivered a LOT.

✅日本語訳)
・「何も約束はしなかったけど、たくさんやってくれた。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・ゼイ プロミスト ナッシン,バッ デリヴァラ ロッ(ト)

🔍リンキングの詳細
promised‿nothing:/d/→/n/ の接近、/d/ 弱化
but‿delivered:/t/→/d/ で濁りの連結
lot 語尾 /t/ は無放出で「ロッ(ト)」

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/d/→/n/ は舌先を歯茎に保ったまま鼻へ息
・“but delivered” はbd を明確にして濁音を保つ
・コントラスト(nothing / lot)に強弱を置く


例文10(強弱をつけて下さい)

I said I had NO REGRETS, and I MEANT it.

✅日本語訳)
・「後悔はないって言ったし、本気だよ。」

🔊ネイティブに近いカタカナ表記
・アイ セド アイ ハド ノウ リグレッツ,アンナイ メント イッ

🔍リンキングの詳細
had‿no:/d/→/n/ 接続で間が詰まる
regrets‿and:/s/→/ænd/ 連結(/s/ を強くしすぎない)
meant‿it:/t/→/ɪ/ で「メンティッ」に近い

💡ポイント:舌・口・息・声)
・/oʊ/→/ɹ/(前例)と同様、滑らかな遷移を意識
・/t/ は軽いタップで次の母音へ
・感情語(NO REGRETS/MEANT)にピッチと強勢


使い分けメモ(超要約)

  • 子音+母音基本つなぐ(take‿it / need‿is)。
  • 語尾 /t, d/ は会話で弱く・短く(時に無放出)。
  • /w, j/ は母音ブリッジ(now‿or / could‿you)。
  • /ɹ/ は舌先をつけない(日本語ラ行と違う)。
  • 意味の核語を強勢、機能語は弱く短くが英語リズム。

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