- 「Shake It Off」のリエゾンとリンキングのコツ
- ① “I stay out too late” の “stay out”
- ② “That’s what people say” の “what people”
- ③ “I’m lightning on my feet” の “on my”
- ④ “I’m just gonna shake” の “gonna”
- ⑤ “Can’t stop, won’t stop moving” の “won’t stop”
- まとめ
- 上記の単語を使った一般の会話のネイティブ発音10例
- ① I’m gonna go now.
- ② What do you think?
- ③ Did you eat yet?
- ④ He’s on it.
- ⑤ I can’t stop laughing.
- ⑥ I’ll stay out of it.
- ⑦ Don’t you know?
- ⑧ What time is it?
- ⑨ I met her yesterday.
- ⑩ I don’t know.
- 🔁 まとめ
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「Shake It Off」のリエゾンとリンキングのコツ
Taylor Swiftの「Shake It Off」から、ネイティブが歌う際に単語がつながって発音が変化したり、省略されたりするフレーズを5つピックアップし、それぞれに詳しい説明をつけて解説します。
※著作権保護の観点から、歌詞全体の転載は出来ません、該当部分のみ最小限で引用しています
① “I stay out too late” の “stay out”
Created By ondoku3.com(他の音声についても音読さんを利用しています)
→ 【ステイアウ】→【ステイヤウ】
✅ 日本語訳
「夜遅くまで出歩いてるの」
✅ カタカナ表記(発音に近い)
ステイヤウ(/steɪ jaʊt/)
✅ 発音変化の理由
「stay」と「out」がつながると、”y” のような音が生まれます。これは「リンク(linking)」と呼ばれる英語特有の音のつながりです。
✅ 舌と口の形
- stayの最後:舌は上の前歯の裏付近(alveolar ridge)に軽く触れ、/eɪ/ で口を横に広げて発音
- outの最初の母音 /aʊ/ に入るとき、口を大きく開け、そこからすぼめる(ア→ウ)
- 「y」の音:口を横に少し引きながら舌を高めに保つ
✅ 息の出し方
「stay」から「out」へ流れるとき、母音のあいだに一瞬だけ舌先が浮いて「y」のような音を作る。息は止めずにスムーズに流す。
② “That’s what people say” の “what people”
→ 【ワット ピープル】→【ワッピーポ】
✅ 日本語訳
「みんなそう言ってるけど」
✅ カタカナ表記
ワッピーポ(/wʌt ˈpiːpl/)
✅ 発音変化の理由
「t音」が消失しやすい位置にあるため、”what”の末尾の/t/が「フラッピング」または「脱落」して消えることが多い。次の「people」の頭文字/p/も破裂音なので、さらにt音が曖昧になる。
✅ 舌と口の形
- what:舌は上あごの歯茎近くにタッチ
- ネイティブは「t」を発音しないことが多い(特に速い会話や歌では)
- people:唇を閉じてから「p」音。舌は口の中で中央を保つ
✅ 息の出し方
「what」の最後の/t/は吐かない(もしくは喉の奥で止める)、すぐに「p」音で破裂するように「people」へ続ける。
③ “I’m lightning on my feet” の “on my”
→ 【オン マイ】→【アンマイ】
✅ 日本語訳
「私は足元が稲妻みたいに速い」
✅ カタカナ表記
アンマイ(/ɑn maɪ/)
✅ 発音変化の理由
「on」の/n/と「my」の/m/が連続することで、鼻音が強くなる。「on」の /n/ の鼻音からすぐ /m/ に移行するため、母音が曖昧化し「アンマイ」のように聞こえる。
✅ 舌と口の形
- on:舌先は上の前歯裏あたりに触れて/n/音
- すぐに唇を閉じてmyの/m/を作る
- myの/aɪ/は口をやや開いて、すぐすぼめる
✅ 息の出し方
/n/から/m/への移行で、口は閉じ気味。息は鼻から抜けるイメージ。
④ “I’m just gonna shake” の “gonna”
→ 【ゴナ】
✅ 日本語訳
「ただ振り払うだけよ」
✅ カタカナ表記
ゴナ(/ˈɡənə/)
✅ 発音変化の理由
「going to」が省略されて「gonna」になる。これは**音の省略(reduction)**で、日常英語や歌詞で非常によく使われる。
✅ 舌と口の形
- gonnaの/g/:喉の奥で破裂
- /ə/(シュワー音)は舌がリラックスした状態で口を少し開ける
- /n/は舌先を上前歯の裏につけて鼻音にする
✅ 息の出し方
/g/で軽く破裂し、後はほとんど息を流す感じ。自然にリズムよく歌う。
⑤ “Can’t stop, won’t stop moving” の “won’t stop”
→ 【ウォント ストップ】→【ウォンストップ】
✅ 日本語訳
「止まれない、止まりたくない、動き続けるの」
✅ カタカナ表記
ウォンストップ(/woʊn(t) stɑːp/)
✅ 発音変化の理由
「won’t」の/t/と「stop」の/s/が連続するため、/t/が脱落して「ウォンストップ」のように聞こえる。これも歌のリズムの中でよくある現象。
✅ 舌と口の形
- won’tの/oʊ/:口を丸く前に突き出す
- /n/:舌先を歯茎の裏につけて鼻音
- 「stop」に入る前に、t音を省略して直接「s」で始める
✅ 息の出し方
/t/を発音せずに、息をスッと「s」に乗せることでスムーズに聞こえる。舌はあまり動かさず、自然にリズムに乗るように息を流す。
まとめ
原文 | 発音表記 | 音の変化 | カタカナ |
---|---|---|---|
stay out | /steɪ jaʊt/ | linking | ステイヤウ |
what people | /wʌt ˈpiːpl/ | /t/ 脱落 | ワッピーポ |
on my | /ɑn maɪ/ | 鼻音接続 | アンマイ |
gonna | /ˈɡənə/ | going to の省略 | ゴナ |
won’t stop | /woʊnt stɑːp/ | /t/ 脱落 | ウォンストップ |
これらの音の変化を意識すると、リスニング力や発音の流暢さが大幅に向上します!
歌詞の中での発音は特に省略やつながりが強く出やすいため、練習素材としてとてもおすすめです。
上記の単語を使った一般の会話のネイティブ発音10例
「Shake It Off」で取り上げた**音のつながり(リンキング)や省略(リエゾン・音声変化)**を、一般の会話の中で使われるネイティブの自然な発音例として10個ご紹介します。
それぞれに対して、以下の情報を含めて詳しく解説します:
- 日本語訳
- 発音に近いカタカナ表記
- 舌の形と位置、口の形
- 息の出し方(ブレス)
- どんな音声変化が起きているか
① I’m gonna go now.
✅ 日本語訳
「もう行くね」
✅ カタカナ表記
アイム ゴナ ゴウ ナウ
✅ 発音変化のポイント
- gonna:going to の省略形。速い口調では「ゴナ」と聞こえる。
- go nowの間も、ナチュラルに音がつながる(リエゾン)
✅ 舌・口・息
- gonna:喉の奥から /g/ を出して、すぐに舌を力を抜いた状態で中立の位置(シュワー音 /ə/)へ
- 「now」の /n/:舌先を歯茎の裏に押し当て、鼻に抜けるように
- 息は途切れず滑らかに出すのがポイント
② What do you think?
✅ 日本語訳
「どう思う?」
✅ カタカナ表記
ワッダヤ シンク?
✅ 発音変化のポイント
- What do you が「ワッダヤ」に
- /t/ がフラッピング(軽いd音)
- /you/ が /ya/ に短縮
✅ 舌・口・息
- 舌は “what” の /t/ のあと軽く弾くように上顎の裏を叩く
- その後、口は軽く横にして /ya/ を滑らかに
- 息は一度も止めずに流れるように
③ Did you eat yet?
✅ 日本語訳
「もう食べた?」
✅ カタカナ表記
ディジュ イーイェッ?
✅ 発音変化のポイント
- Did you → Didja(ディジャ) に近い音に
- eat yet → イーイェッ:音が連結して、”t”が飲み込まれる
✅ 舌・口・息
- /d/ からすぐ /ʒə/ へ、舌は歯の裏に軽く当ててすぐ離す
- 「yet」の /t/ は喉で止める「グロッタル・ストップ」もよく使われる
④ He’s on it.
✅ 日本語訳
「彼がそれをやってるところだよ」
✅ カタカナ表記
ヒーズオニッ
✅ 発音変化のポイント
- on it がリエゾンでつながり、「オニッ」に
- t はほぼ聞こえない or 軽く弾く程度
✅ 舌・口・息
- 「on」→「it」への移動は舌を上前歯裏から離しながら
- 「it」の /t/ は息だけで軽く出すか、喉で止める
⑤ I can’t stop laughing.
✅ 日本語訳
「笑いが止まらないよ」
✅ カタカナ表記
アイキャン スタップ ラーフィン
✅ 発音変化のポイント
- can’t stop の t は脱落し、「キャンスタップ」のように聞こえる
- laughing は g を発音せず「ラーフィン」
✅ 舌・口・息
- 舌は /n/ の後に少し後ろに引きながら「s」に移る
- /stop/ は歯を閉じ気味にして /s/ を鋭く出す
- 息は一気に「ラーフィン」に抜く
⑥ I’ll stay out of it.
✅ 日本語訳
「私は関わらないよ」
✅ カタカナ表記
アイル ステイヤウダヴィッ
✅ 発音変化のポイント
- stay out:母音連結で「ステイヤウ」
- out of:t が脱落して「アウダ」
- of it:弱くなり、「ヴィッ」のような音に
✅ 舌・口・息
- stay の後、舌を高く保って「ya」へスムーズに移行
- 「out of it」は音をつなげる意識で、止めずに滑らかに言う
⑦ Don’t you know?
✅ 日本語訳
「知らないの?」
✅ カタカナ表記
ドンチャノウ?
✅ 発音変化のポイント
- don’t you が連結して「ドンチャ」に
- you の音が /ʧu/ に変化(口蓋破擦音)
✅ 舌・口・息
- 舌は「n」のあとに軽く跳ねるように「ʧ」へ移動
- 息は止めずにそのまま「ノウ」へ
⑧ What time is it?
✅ 日本語訳
「今何時?」
✅ カタカナ表記
ワッタイミズィッ?
✅ 発音変化のポイント
- What time:t がフラッピングで「ワッタイム」
- is it が「イズィッ」と縮まる
✅ 舌・口・息
- フラッピング:舌先で上あごを軽く弾くように
- 息を切らさず、「ズィッ」まで一息でつなげる
⑨ I met her yesterday.
✅ 日本語訳
「昨日彼女に会ったよ」
✅ カタカナ表記
アイ メラーヨスタデイ
✅ 発音変化のポイント
- met her:t + h の組み合わせで t が脱落し、「メラ」になる
- her の h 音が落ちやすい
✅ 舌・口・息
- met の /t/ は省略、すぐに舌を「r」に移行
- her の /r/ は舌をやや後方に丸める形
- 息は鼻ではなく口から一気に出す
⑩ I don’t know.
✅ 日本語訳
「知らないよ」
✅ カタカナ表記
アドゥノウ
✅ 発音変化のポイント
- don’t know → dunno(ドゥノウ) とも言われる省略形
- 「t」が完全に消える
✅ 舌・口・息
- don’t の「t」は発音せず、すぐ「know」へつなげる
- 口は開いた状態で「ノウ」を強調して発音
- 息は切らさず、滑らかに
🔁 まとめ
フレーズ | カタカナ表記 | 音声変化の種類 |
---|---|---|
I’m gonna go now | アイム ゴナ ゴウ ナウ | 短縮 (gonna) |
What do you think? | ワッダヤ シンク | リンキング + フラッピング |
Did you eat yet? | ディジャ イーイェッ | 音の連結 + 脱落 |
He’s on it | ヒーズオニッ | 音の連結 |
Can’t stop laughing | キャンスタップ ラーフィン | t 脱落 |
Stay out of it | ステイヤウダヴィッ | 複数リンキング |
Don’t you know? | ドンチャノウ | チュ音化 |
What time is it? | ワッタイミズィッ | フラッピング + リンキング |
Met her yesterday | メラーヨスタデイ | h 脱落 + t 脱落 |
I don’t know | アドゥノウ | t 脱落・口語省略 |
これらを意識すると、リスニング力と自然な発音が格段に向上します。音読練習やシャドーイングにもおすすめです。
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